はじめに
先日、レンタルサーバのConoHaを使ってメールサーバを構築しメールの送信テストを実施していました。自宅のPCから構築したメールサーバを経由してメールを送信しようとしたのですが、何度やっても失敗します。
設定を見直しましたが、特に問題は見受けられず。ググって調べていたところ、プロバイダの「OP25B」の影響とわかりました。
『OP25Bとは』
迷惑メール対策の1つです。迷惑メールの多くはプロバイダーのメールサーバを経由せずに直接送信されるため、これをブロックする対策がOP25B(Outbound Port25 Blocking)と呼ばれています。OP25Bは、外部からの不正アクセスやウイルス感染などによる「意図しない大量メールの送信」「パソコン内の個人情報の流出」などの防止にも力を発揮するため、有効な迷惑メール対策として国内のプロバイダー各社で導入が進んでいます。
そのため送信ポートを「25」から「587」に変更すると無事メールを送信することができました。備忘録を兼ねて手順を記録しておきます。
目的・概要
メール配信専用のサーバを構築します。
作業の流れは、以下の通りです。
- レンタルサーバのConoHaを使ってCentOS8.2(64bit)の環境を構築する
- Postfixをインストールしメールサーバを構築する
- メールの送信テストを実施する
手順
レンタルサーバのConoHaを使ってCentOS8.2(64bit)の環境を構築します。テンプレートを使用すれば1、2分で完了です。OSの構築が完了したらsshでリモート接続して各種設定を実施します。
Firewall
サービスの停止
#systemctl stop firewalld.service
サービスの自動起動解除
#systemctl disable firewalld.service
Postfix
インストール
#yum -y install postfix
設定変更
設定のチェック
postfixには設定ファイルの誤りをチェックするためのコマンド”postfix check”が用意されています。このコマンドで設定ファイルのチェックを実施します。コマンドを実行して何も表示されなければ問題ありません。
#postfix check
サービスの再起動
#systemctl restart postfix
メール送信テスト
C:\> telnet IPアドレス 587
helo localhost
mail from:送信元メールアドレス
rcpt to:宛先メールアドレス
data
testmail
.
quit
これでメールが届きました。いくつかのメールアドレスで試したところ、セキュリティが高いGmailではスパムの疑いがあると判定されてブロックされました。
https://support.google.com/mail/answer/188131
Gmailでメールを届かせるにはPostfixにセキュリティを考慮した設定が必要になります。これは追々調査して検証していきたいと思います。
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