Robocopyはリモートのファイルサーバ同士でファイルやフォルダ、ユーザープロファイルデータなどを同期させるために作られたコマンドです。その名前は「Robust File Copy」の略であり、堅固(robust)で確実なファイルコピーという意味を持ちます。
ファイルのコピーであれば、「copy」や「xcopy」コマンドが使用できますが、より細かい条件でコピーできるようになったのが「robocopy」になります。タスクスケジューラなどと組み合わせて、ユーザーファイルやシステムのバックアップに使われることが多いです。
robocopyのヘルプを見てみると非常に多くのオプションがあることがわかります。
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ROBOCOPY :: Windows の堅牢性の高いファイル コピー
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開始: 2020年9月18日 14:49:46
使用法:: ROBOCOPY コピー元 コピー先 [ファイル [ファイル]...]
[オプション]
コピー元 :: コピー元ディレクトリ (ドライブ:\パスまたは \\サーバー
\共有\パス)。
コピー先 :: コピー先ディレクトリ (ドライブ:\パスまたは \\サーバー
\共有\パス)。
ファイル :: コピーするファイル (名前/ワイルドカード: 既定値は「*.*」
です)
::
:: コピー オプション:
::
/S :: サブディレクトリをコピーしますが、空のディレクトリはコピ
ーしません。
/E :: 空のディレクトリを含むサブディレクトリをコピーします。
/LEV:n :: コピー元ディレクトリ ツリーの上位 n レベルのみをコピーし
ます。
/Z :: 再起動可能モードでファイルをコピーします。
/B :: バックアップ モードでファイルをコピーします。
/ZB :: 再起動可能モードを使用します。アクセスが拒否された場合、
バックアップ モードを使用します。
/J :: バッファーなし I/O を使用してコピーします (大きなファイル
で推奨)。
/EFSRAW :: 暗号化されたすべてのファイルを EFS RAW モードでコピーし
ます。
/COPY:コピーフラグ :: ファイルにコピーする情報 (既定値は /COPY:DAT)。
(コピーフラグ: D= データ、A= 属性、T= タイムスタンプ)。
(S= セキュリティ =NTFS ACL、O= 所有者情報、U= 監査情報)。
/SEC :: セキュリティと共にファイルをコピーします (/COPY:DATS と
同等)。
/COPYALL :: ファイル情報をすべてコピーします (/COPY:DATSOU と同等)。
/NOCOPY :: ファイル情報をコピーしません (/PURGE と共に使用すると便
利)。
/SECFIX :: スキップしたファイルも含むすべてのファイルのファイル セ
キュリティを修正します。
/TIMFIX :: スキップしたファイルも含むすべてのファイルのファイル時刻
を修正します。
/PURGE :: 既にコピー元に存在しないコピー先のファイル/ディレクトリ
を削除します。
/MIR :: ディレクトリ ツリーをミラー化します (/E および /PURGE と
同等)。
/MOV :: ファイルを移動します (コピー後にコピー元から削除)。
/MOVE :: ファイルとディレクトリを移動します (コピー後にコピー元か
ら削除)。
/A+:[RASHCNET] :: コピーされたファイルに指定の属性を追加します。
/A-:[RASHCNET] :: コピーされたファイルから指定の属性を削除します。
/CREATE :: ディレクトリ ツリーと長さ 0 のファイルのみを作成します。
/FAT :: 8.3 FAT ファイル名のみを使用してコピー先ファイルを作成し
ます。
/256 :: 256 文字を超える非常に長いパスのサポートをオフにします。
/MON:n :: コピー元を監視し、n 回を超える変更があった場合に再度実行
します。
/MOT:m :: コピー元を監視し、m 分後に変更があった場合に再度実行
します。
/RH:hhmm-hhmm :: 実行時間 - 新しいコピーを開始できる時刻です。
/PF :: 実行時間をファイルごと (パスごとではない) に確認します。
/IPG:n :: 低速回線で帯域幅を解放するためのパケット間ギャップ (ミリ
秒)。
/SL :: 対象ではなくシンボリック リンクをコピーします。
/MT[:n] :: n 個のスレッドのマルチスレッド コピーを実行します
(既定値 8)。
n は 1 から 128 までの値である必要があります。
このオプションは、/IPG および /EFSRAW オプションと互換性
がありません。
パフォーマンスの向上のため、/LOG オプションを使用して出力
をリダイレクトします。
/DCOPY:コピーフラグ :: ディレクトリにコピーする情報 (既定値は /DCOPY:DA)。
(コピーフラグ: D= データ、A= 属性、T= タイムスタンプ)。
/NODCOPY :: ディレクトリ情報をコピーしません (既定では /DCOPY:DA が
実行されます)。
/NOOFFLOAD :: Windows のオフロードをコピーするメカニズムを使用せずに、
ファイルをコピーします。
::
:: ファイル選択オプション:
::
/A :: アーカイブ属性が設定されているファイルのみをコピーしま
す。
/M :: アーカイブ属性のあるファイルのみをコピーし、リセットしま
す。
/IA:[RASHCNETO] :: 指定されたいずれかの属性が設定されているファイルのみを含
みます。
/XA:[RASHCNETO] :: 指定されたいずれかの属性が設定されているファイルを除外し
ます。
/XF file [ファイル]... ::
指定された名前/パス/ワイルドカードに一致するファイルを
除外します。
/XD dir [ディレクトリ]... ::
指定された名前/パスに一致するディレクトリを除外します。
/XC :: 変更されたファイルを除外します。
/XN :: 新しいファイルを除外します。
/XO :: 古いファイルを除外します。
/XX :: コピー先にだけ存在するファイルとディレクトリを除外し
ます。
/XL :: コピー元にだけ存在するファイルとディレクトリを除外し
ます。
/IS :: 同一ファイルを含みます。
/IT :: 異常なファイルを含めます。
/MAX:n :: 最大ファイル サイズ - n バイトより大きいファイルを除外し
ます。
/MIN:n :: 最小ファイル サイズ - n バイトより小さいファイルを除外し
ます。
/MAXAGE:n :: 最長ファイル有効期間 - n 日より古いファイルを除外します。
/MINAGE:n :: 最短ファイル有効期間 - n 日より新しいファイルを除外しま
す。
/MAXLAD:n :: 最大最終アクセス日 - n で指定する値以後に使用していない
ファイルを除外します。
/MINLAD:n :: 最小最終アクセス日 - n で指定する値以後に使用されたファ
イルを除外します。
(n < 1900 の場合、n = n 日です。それ以外は、n = YYYYMMDD
の日付です)。
/XJ :: 接合ポイントとシンボリック リンクを除外します (通常は既定で含まれます)。
/FFT :: FAT ファイル時間 (2 秒の粒度) を仮定します。
/DST :: 1 時間の DST 時間差を補正します。
/XJD :: ディレクトリの接合ポイントとシンボリック リンクを除外します。
/XJF :: ファイルのシンボリック リンクを除外します。
::
:: 再試行オプション:
::
/R:n :: 失敗したコピーに対する再試行数: 既定値は 1,000,000。
/W:n :: 再試行と再試行の間の待機時間: 既定値は、30 秒です。
/REG :: /既定の設定としてレジストリに R:n と /W:n を保存します。
/TBD :: 共有名が定義されるのを待ちます (再試行エラー 67)。
::
:: ログ オプション:
::
/L :: リストのみ - いずれのファイルにも、コピー、タイムスタン
プの追加、または削除を実施しません。
/X :: 選択されたファイルのみではなく、余分なファイルをすべて報
告します。
/V :: スキップされたファイルを示す詳細出力を作成します。
/TS :: 出力にコピー元ファイルのタイム スタンプを含めます。
/FP :: 出力にファイルの完全なパス名を含めます。
/BYTES :: サイズをバイトで出力します。
/NS :: サイズなし - ファイル サイズをログに記録しません。
/NC :: クラスなし - ファイル クラスをログに記録しません。
/NFL :: ファイル リストなし - ファイル名をログに記録しません。
/NDL :: ディレクトリなし - ディレクトリ名をログに記録しません。
/NP :: 進行状況なし - コピーの完了率を表示しません。
/ETA :: コピーするファイルの推定完了時刻を表示します。
/LOG:ファイル :: ログ ファイルに状態を出力します (既存のログを上書きしま
す)。
/LOG+:ファイル :: ログ ファイルに状態を出力します (既存のログ ファイルに
追加します)。
/UNILOG:ファイル :: ログ ファイルに UNICODE で状態を出力します (既存のログを
上書きします)。
/UNILOG+:ファイル :: ログ ファイルに UNICODE で状態を出力します (既存のログに
追加します)。
/TEE :: コンソール ウィンドウとログ ファイルに出力します。
/NJH :: ジョブ ヘッダーがありません。
/NJS :: ジョブ要約がありません。
/UNICODE :: 状態を UNICODE で出力します。
::
:: ジョブ オプション:
::
/JOB:ジョブ名 :: 名前の付いたジョブ ファイルからパラメーターを取得します。
/SAVE:ジョブ名 :: 名前の付いたジョブ ファイルにパラメーターを保存します。
/QUIT :: コマンド ラインの処理後に終了します (パラメーターの表示の
ため)。
/NOSD :: コピー元ディレクトリを指定しません。
/NODD :: コピー先ディレクトリを指定しません。
/IF :: 後続のファイルを含みます。
::
:: 注釈 :
::
ボリュームのルート ディレクトリに対して /PURGE または /MIR を使用すると、
これまではrobocopy は要求された操作をシステム ボリューム情報ディレクトリ内の
ファイルにも適用していました。この動作は変更されました。
どちらかを指定すると、robocopy はその名前を持つファイルまたはディレクトリを
(コピー セッションの最上位レベルのソースと宛先ディレクトリで) スキップします。
管理人がよく使用する頻度が高いオプションについてまとめておきます。
特定のファイルをコピー
robocopy c:\src d:\dest test.txt
コピー元フォルダ、コピー先フォルダ、対象のファイルを指定する。
ワイルドカードを使って任意のファイルをコピー
robocopy c:\src d:\dest *.docx *.xlsx *.pptx
サブフォルダや空フォルダ、ファイル情報をすべて含めてコピー
robocopy c:\src d:\dest /s /e /copyall
ファイル情報の対象は、D= データ、A= 属性、T= タイムスタンプ、S= セキュリティ =NTFS ACL、O= 所有者情報、U= 監査情報である。
/copyall は上記6つのファイル情報をすべて含む。/COPY:DATSOU と同等。
異なるサーバ間で2つのフォルダを完全に同期させてコピー、ログを保存する
robocopy c:\src \\ホスト名\共有名 /mir /log:c:\src\log\log.txt
コピー先に余分なファイルやフォルダがあれば自動で削除される。
ファイル情報の対象は、D= データ、A= 属性、T= タイムスタンプである。
異なるサーバ間でコピー失敗/中断しても自動再開
robocopy c:\src \\ホスト名\共有名 /r:1 /w:1 /z
※ファイル使用中などでコピーできない場合は、何度もリトライしても遅いだけで無駄なので、「/r:1」を指定することで再試行回数を1回に設定している。また「/w:1」を指定することで、再試行の間隔をデフォルトの30秒から1秒に短縮している。
異なるサーバ間でマルチスレッドコピー
robocopy c:\src \\ホスト名\共有名 /mir /copyall /mt
膨大なファイルがある場合はマルチスレッドコピーをするとかなり早くコピーできる。
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